ニュース・プレスリリース 物流用語

「V」の物流用語

VICS

【読み方】ぶいあいしーえす

【英 語】Vehicle Information and Communication System

VICS(道路交通情報通信システム)とは、渋滞や事故、通行止めなどの道路交通情報をリアルタイムに収集し、FM多重放送や道路上のビーコンを介して車載ナビゲーション等に提供する国内の高度道路交通システムです。

警察や道路管理者が収集した交通情報をVICSセンターが一元的に処理し、24時間365日体制で車両へ配信しています。配送ドライバーが最新の道路状況を把握し、瞬時に最適な迂回ルートを選択できるため、到着遅延の防止や精神的負担の軽減に直結する点が大きなメリットです。かつては情報を受信できるエリアが限られるビーコン式が主流でしたが、現在ではGPSや「ETC 2.0」による広域情報の受信が標準化され、情報の死角はほぼ解消されています。運行管理者がリアルタイムで車両位置と道路状況を紐付けて把握するための、物流管理の基盤として機能しています。

労働時間規制の強化やドライバー不足への対応に伴い、移動時間や待機時間の削減が至上命題となっています。VICSから得られる正確な渋滞情報は、AI自動配車システムや動態管理アプリとシームレスに連携し、運行ルートの動的最適化を支えています。これにより、確実なリードタイムの維持と、無駄な燃料消費を抑えるグリーンロジスティクスの双方に不可欠なデータインフラとして、その価値を再定義されています。

VMI

【読み方】ぶいえむあい

【英 語】Vendor Managed inventory

VMI(Vendor Managed Inventory:ベンダー管理在庫方式)とは、納入業者(ベンダー)が買い手側の在庫情報や販売データをリアルタイムに把握し、自らの判断で適切な在庫量を補充・管理する手法です。買い手側の発注業務を不要にし、サプライチェーン全体の最適化を図る仕組みです。

従来の発注方式では、買い手が在庫を管理し都度発注を行いますが、VMIでは売り手(ベンダー)がその権限を持ちます。買い手から共有される在庫データなどを基にベンダー自らが出荷量を判断して補充するため、買い手は発注作業の手間や欠品・過剰在庫のリスクを削減できます。ベンダー側にとっても、需要を先読みして自社の生産・出荷計画を最適化できるメリットがあります。この運用の成功には、精度の高いリアルタイムなデータ連携システムの構築や、万が一の欠品・過剰在庫時の責任範囲に関する事前の明確な合意(SLA)が不可欠となります。小売業だけでなく、製造業の部品調達分野でも広く導入されています。

物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応に伴う輸送力不足、さらにはグリーンロジスティクスへの対応から、VMIは重要な役割を担っています。AIを用いた高度な需要予測とクラウドでのデータ連携により、配送計画の高度な平準化が可能となりました。これにより、突発的な急便を抑制してトラックの積載効率を最大化し、ドライバーの労働時間短縮とCO2排出量削減を同時に実現する有効なDX施策として進化を遂げています。

「W」の物流用語

WMS

【読み方】だぶりゅえむえす

【英 語】Warehouse Management System

WMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)とは、倉庫内における入出庫や在庫、作業人員などの情報を一元管理し、一連の物流オペレーションを最適化・効率化するためのシステムです。

WMSは、入荷から検品、ピッキング、梱包、出荷に至る各工程のステータスや、在庫のロケーション情報をリアルタイムで可視化します。バーコードやQRコードを用いたハンディターミナル等によるスキャン操作により、作業の正確性とスピードを飛躍的に向上させ、誤出荷や過剰在庫といった人的ミスやロスを大幅に削減できる点が大きなメリットです。一方で、導入にはシステム構築や機器導入の初期費用が発生し、業務プロセスの見直しや現場スタッフへの教育といった運用の定着化に一定の手間と時間がかかる点がデメリットと言えます。

物流における働き方改革や深刻な労働力不足、脱炭素(グリーンロジスティクス)への対応が急務となる中、WMSは「自動化・省人化の司令塔」として進化しています。AGV(無人搬送車)や自動倉庫、AIによる需要予測や配車システムなどの外部システムとリアルタイムで高度に連携し、庫内作業の最適化や無駄のない人員配置を実現することで、環境負荷の低減と持続可能な物流体制の構築に不可欠な存在となっています。