我が国の経済環境は、政府のアベノミクスの財政と金融緩和施策により過度な円高が是正され、各種経済指標も景気が改善の方向にあることを示しており、大手製造業を中心に決算見通しが上方修正されております。今後の具体的な成長戦略の施策が実行されることを期待いたします。また、景気回復の動きに加え、来年4月に実施される消費税増税を前にした住宅や耐久消費財の駆け込み需要や、ようやく本格化した東日本大震災の復興事業等により、経済活動に伴うモノの動きが出始めております。

産業界ではグローバル化や少子高齢化の進展により、産業構造が大きく変化しつつあります。
ASEANを中心に新興国の経済成長に活路を求めて、生産・販売・物流拠点等の海外移転が積極的に行われ、サプライチェーンの経路が大きく変化し、我が国の輸出入や三国間貿易等のグローバルロジスティクスの構造が大きく変化しております。国内においては、今後も成長が見込めるネット通販に代表されるECビジネスの拡大により、流通構造が大きく変わり始めております。

一方、物流の重要な機能を担う運輸業界では、昨年までの長期に亘る景気の低迷や、安全対策による労働時間や免許制度の改定等に伴い、トラックドライバー不足の問題が顕著になり、今後の経済活動に支障を及ぼすことが懸念され始めております。

社会経済構造が変化する中で、ますます多様化・高度化するサプライチェーンを全体最適の視点でマネジメントすることが求められます。サプライチェーンのプレイヤーが相互に経営と業務の効率化や、環境負荷削減の実現に向けてロジスティクスの 視 点から新たな価 値を創造していくことが必要不可欠になると確信いたします。

この様な状況のもと、下記の会期・会場で開催する「ロジスティクス関西大会2014」で は 、「日本経済成長の鍵を握る価値創造型ロジスティクスへの挑戦」を統一テーマに、基調講演としてアイリスオーヤマ株式会社代表取締役社長　大山  健太郎  様よりアイリスオーヤマの経営戦略についてご講演をいただき、特別講演では、株式会社独立総合研究所　代表取締役社長・兼・首席研究員の青山  繁晴  様をお迎えし、「日本の出番、祖国は甦る」をテーマに日本が向かうべき方向性と産業界がなすべきことを示唆いただきます。

ま た 、セッションは 、「モノづくりを支えるグローバルSCM戦略」と「新たなロジスティクスによる価値創造」のテーマで構成し、先進企業の最新のお取組み事例をご発表いただきます。

つきましては、是非この機会に関係各位の積極的なご参加を心からお待ち申しあげます。